[追浜店] 2023-08-24
こんにちは。
今回は「補聴器は慣れが必要」と言われているお話をしていきたいと思います。
補聴器に関する質問でよくこんなことを耳にします。
「補聴器って雑音が入ってくるんでしょ?」
この質問に対して私は、「補聴器は雑音だけを無くすことはできません。なぜならその雑音は必要とされる音だからです。でも気にならないようには出来るかもしれません」と答えます。
なぜ、補聴器は雑音だけを消せないのか…。
“雑音”というのは簡単に言うと“その人にとって必要のない音”のことを指す場合が多く、その基準は人によって異なります。
例えば、鳥のさえずりやセミの鳴く音。
ある人には風情を感じては聞こえてよかったと感じる場合もありますし、ある人にはうるさい音と感じる場合もあります。
また、車が通る音や換気扇の音なども同様。
車が近づいてくるのが分かって助かる、換気扇の消し忘れに気づけて良かったという捉え方もあるし、逆にうるさいと感じてしまう場合もあります。
このように人によって感じ方が違うので、雑音だけを消すことができないわけです。
(機械の技術的にも現段階では難しそう)
また、おそらくこれらの雑音と呼ばれる音は補聴器を必要としなかったとき(聴力が良かったとき)には、普段から聞こえていたはずの音だと思います。
それが長い間、聴力が下がっていて静かな環境にいたがために、忘れてしまい、雑音と捉えられているように思います。
実際に、車の音がうるさいというときには、健聴者でもうるさく感じている場合も多々あります。健聴者の場合、たとえうるさく感じていても、聞こえているのが普通なので言葉にしないだけかもしれません。
では、雑音だけを消せない場合はどうするのか…。
それは、少しずつ音に慣らしていくということです。
基本的に小さな音は健聴者でも聞こえないわけですから、無理のない範囲で音量を上げていくことが良い聞こえにつながります。大きな音をいきなり入れるのではなくて、小さな音から少しずつ大きくしていく。
それで、いろいろな音が耳に届くことを当たり前と脳に憶えさせます。普段からいろんな音を聞けるようになれば、その音の中から聞きたい音に集中するようになり、人との会話や音楽なども楽しめるようになるかと思います。
そのためにも時間かけて慣れることが重要というわけです。これが「補聴器は慣れが必要」といわれる理由です。
補聴器について「よくわからない」、「扱いが難しそう」という方もいるかもしれませんが、音の調整やメンテナンスなど、難しいことは私たち技能者がやりますので、最低限、お耳に着けて音を聞くだけでも補聴器を始めることはできます。
ご不明な点等ございましたら、体験等もできますのでお気軽にご相談ください。
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