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[衣笠店] 2022-12-22

補聴器を装用していただく思いやり

こんにちは。

衣笠店 店長の大浦です。

日本は長らく「補聴器後進国」とされております。

欧米に比べるとその普及率は半数ほど、
同じ人間で何故このような差が出るのでしょうか。

補聴器装用に後ろ向きな理由の一つに、
日本人の国民性、「思いやり」「気遣い」があるのではないかと思うのです。


欧米の文化は良くも悪くも「自己責任」の意識が強く、
ことビジネスなどにおけるコミュニケーションの場では、
「聞き取れない」というのは相手の問題ではなく、
自分に問題があると自覚しやすい傾向にあります。

よって補聴器は生活に不可欠なものとなりやすく、
補聴器装用にも前向きな人が多い傾向にあります。



対して日本では、少し耳が遠い人がいると、
相手の方が「ゆっくり話そう」「大きな声で話そう」
と配慮してくれることが多くあります。

思いやりにあふれた美しい国民性ではありますが、
この問題点は、以下の通りです。

①耳の遠い本人が不便を自覚しにくい。

②気を遣う相手方の方が疲弊してくる。

③不便を自覚しにくい本人も言葉の聞き取りが悪くなってくる。
(ある程度、難聴が進行すると、言葉を理解する脳がそれを忘れ、完全に復活することは無いとされています)


補聴器のご相談は家族から受けるお店が多いのもこの為です。



先述した通り、難聴をそのまま放置することは
「言葉の聞き取りが悪くなっていくのを放置する」のと同じです。

そうなってしまうと、どれだけ高価で高性能の補聴器を装用したとしても、

「音は聞こえるけれど、何を言っているかわからない」
という状態になってしまうのです。

しまいにはコミュニケーションに難を生じ、
刺激の少ない日常の中で認知機能の低下を招きやすくなってきてしまいます。

補聴器を装用していただき、聞く力を失わせないようにする。
本人の自立した聞こえをサポートしていく、
というのも、素敵な思いやりの一種だと思います。





衣笠店 [ きこえの相談室~補聴器~ ] 2022-12-22




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